バークレイズとユニセフ、世界の若年層失業問題に取り組む共同活動を継続
2012年11月30日
【2012年11月27日、ニューヨーク(和訳配信11月30日)】バークレイズとユニセフは11月27日、これまで非常に大きな成果を上げている共同活動「Building Young Futures」の3年間の継続とバークレイズによる500万ポンドの追加拠出を決定しました。
2期目となる「Building Young Futures」では、世界の若年層の失業問題という問題の解決に向け、ブラジル、エジプト、インド、パキスタン、ウガンダ、ザンビアの恵まれない環境にある7万4, 000人の若者を対象に、慢性的な貧困、格差、経済環境の変化といった深刻な問題への経済的対応力を高めていくための活動に取り組みます。
若い世代が就業や起業に必要な知識と自信を習得し、また、貯蓄を通じて経済的な安定を得ることができるよう、金融や起業に関する技能を専門に習得する機会を提供します。
訓練プログラムは、相談、カウンセリング、就業機会の提供・紹介、起業、雇用適性を高める訓練などを、各国の事情にあわせ実施するものです。
バークレイズとユニセフは、2008年に協力してこの活動を開始し、これまで13ヵ国、60万人の若者を対象に金融、就業、起業に関わる技能を習得する機会の拡充や、金銭管理のサポートに取り組んできました。
第2期では、参加する若い人々に更に効果的、持続的な影響を与えると同時に、より広範な若年層にその効果が行き渡るよう注力します。そのために、「Building Young Futures」は対象となる6ヵ国の各政府に政策の見直し、特にプログラムが終了しても、若者が長期的に経済的に強くかつ自立できるような施策の拡充に取り組むよう働きかけていきます。
国際労働機関(ILO)によると、世界のほぼ全ての国で若年層の失業が大きな問題となっています。ユニセフは2011年に若者の失業の可能性は成人のほぼ3倍に達し、また、就労中でも一時的な雇用、もしくは搾取的や危険な職に就く傾向がより高いという内容の報告をまとめました[1]。
若年層の失業問題に取り組む際の大きな障害は、多くの青少年が民間部門で必要とされる技能を有していないという問題です。また、多くの国で若年層が大幅に不完全雇用になっています。このため、15歳から24歳の若年層が世界の貧困者の4分の1を占めるという状況に至っています[2]。こうした若者の失業や不完全雇用は、彼らのエネルギーや能力が経済発展に活かされていないことを意味します。
バークレイズのグループ最高責任者、アントニー・ジェンキンスは次のように述べています。「バークレイズとユニセフの共同活動である『Building Young Futures』は、若い世代が就職するために必要な技能と自信を習得し、地域経済に積極的に貢献できるようにすることを支援する活動です。バークレイズは『選ばれる』(Go-To)銀行になることを目指しています。これはバークレイズが事業を展開するあらゆる地域で人々に貢献する存在となり、個人、企業、地域社会のさらなる発展に力を尽くすことを意味しています。『Building Young Futures』は、まさにこうした理念を象徴する活動です」。
また、英国ユニセフ理事のデーヴィッド・ブルは次のように述べています。「ユニセフとバークレイズの協力の下、今回展開する第2期は、世界の若者の経済力の向上と生活の変革に共に取り組んできた過去4年の実績に基づくものです。経済見通しが悲惨ともいえるほど悪化している今以上に、こうした活動が多くの若い世代に必要とされている時はありません。この共同活動の第2期はこれまで以上に壮大なものであり、最も弱い立場にある若者の一部の生活や生計に、現実的に良い変化をもたらすものとしたいと強く願っています。若年層の人口比率が世界で2番目に高いウガンダなど、特にこうした問題が差し迫る国での協働を通して、これまでよりも多くの若者が就業や起業、そして将来を切り拓くために必要な自信と技能を習得する支援ができると信じています」。
[1] 「The State of the World’s Children 2011」
[2] 「World Development Report 2006: Equity and Development」
お問合せ先
広報部 成松 恭多/戸塚 真理奈
+81 3 4530 5602
ご参考
第2期Building Young Futures の概要
- 2012年11月開始
- 3年間の共同プログラム
- バークレイズが500万ポントの資金提供
- 74,000人の支援を目標
- 支援対象6カ国:
- ブラジル: 若者の就労機会を改善するために訓練を通じて雇用適性・事業開発の技能を習得させる。
- エジプト: 社会的に疎外されている若者に指導や就職支援を通じて雇用適性、金融、起業に関する技能を習得させ、将来のキャリア向上につなげる。
- インド: 弱い立場にある少女や若年女性に充実した技能開発訓練と指導プログラムを提供し、小規模ビジネスや貯蓄の支援を行う。
- パキスタン: 若年層の所得獲得活動を改善するために隷属的労働を強いられている若者に金融、起業に関する技能を習得させる。
- ウガンダ: 新技術の利用機会とビジネス、金融教育を提供し、起業や貯蓄を開始するための資金管理・経営技術を若者に習得させる。
- ザンビア: 弱い立場にある若者にビジネスや財務の基本的能力を習得させ、就労後はビジネス面の指導を提供することを通じて支援する。
第1期Building Young Futures の概要
- 共同活動期間: 2008年11月より3年間
- バークレイズが500万ポントの資金提供
- 60万人以上の若者を支援
- 288,390人が新たにあるいは再び、教育を受けた。
- 260,478人が職業、金融、経営に関する訓練に参加した。
- 23,838人が金銭管理技術を習得あるいは貯蓄を開始した。
- 10,498 人がマイクロファイナンスを利用し、また(あるいは)所得獲得活動を開始した。
- 3,997人が就労を体験あるいは就職した。
- 13ヵ国でプログラムを実施:ブラジル、中国、ケニア、メキシコ、パキスタン、フィリピン、ロシア、ボツワナ、ザンビア、ナイジェリア、エジプト、インド、英国
- 金融教育、雇用、起業の3分野に注力
- 3,500時間以上のバークレイズ従業員によるボランティア活動:
- バークレイズ従業員によるユニセフ支援の募金額、20万ポンド
バークレイズとユニセフ、世界の若年層失業問題に取り組む共同活動を継続
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