バークレイズとMSCI、グローバルESG債券インデックスを公表
2013年6月11日
環境・社会・ガバナンス(ESG)ファクターに基づく初のベンチマーク
【2013年6月12日、東京】 バークレイズとMSCI Inc. (NYSE: MSCI) は本日、グローバルな環境・社会・ガバナンス(ESG)債券インデックスの算出開始を公表いたしました。これらのインデックスはESGファクターに基づいて算出される世界初の債券ベンチマーク・インデックスです。インデックスのブランド名は「バークレイズMSCI」とし、バークレイズとMSCIそれぞれから提供されます。
バークレイズMSCI債券インデックスは、500種類以上の標準およびカスタム・インデックスから構成され、もっとも広く採用されるESG戦略、投資目的をあらわします。各インデックスは以下の三つタイプに分類されます。
- バークレイズMSCI社会的責任投資インデックスは、特定のビジネスに関与する債券発行体を除外するインデックスで、そのような発行体への投資に制限のある投資家や、価値観をベースとした投資ポリシーを持つ投資家のために開発されたインデックスです。
- バークレイズMSCIサステナビリティ・インデックスは、類似の発行体(ソブリン、準ソブリン、事業会社)の中から、独自に開発したESG格付けの高い発行体のみから構成されたインデックスです。これらのインデックスは、投資対象のサステナビリティを重視し、業種固有のESGリスクを適切にコントロールする能力のある発行体を特定する上でESG規準が有効と考える投資家向けに開発されたインデックスです。
- バークレイズMSCI ESG加重インデックスは、任意の債券インデックスに含まれる発行体を、ESG格付けを用いた客観的なルールによってオーバーウェイトまたはアンダーウェイトすることによって、作られたインデックスです。これらのインデックスは、発行体のESG指標が投資結果に何らかの影響を与えると考え、投資戦略に組入れる投資家向けに開発されたインデックスです。
これらのESG債券インデックスは、国連責任投資原則(UNPRI)への署名など、ESGの考え方に賛同する投資家や運用会社に対して、パフォーマンス・ベンチマークとして包括的な一連のデータを提供することで、市場のニーズを補足するものです(。また機関投資家は各ESG投資テーマに基づいて、ETF、マネージド・アカウント、ストラクチャード・プロダクトなど、インデックスにリンクした投資商品を組成する事も可能です。
バークレイズのインデックス・ポートフォリオ・リスク・ソリューション部門グローバル責任者であるワカス・サマドは次のように述べています。「バークレイズMSCI ESGインデックスは、債券分野でのESG投資の発展における重要な一歩であるとともに、変化する債券投資家のニーズに合わせてインデックス・ファミリーを拡充してきたいというバークレイズの考えから開発されたものです」
MSCI指数ビジネスのグローバル責任者であるベア・ペティットは次のように述べています。「バークレイズと協力し、市場参加者に先進的なインデックスをご提供することができ、たいへん嬉しく思っています。新しいインデックスは、債券を保有するESG投資家に、資産配分戦略、パフォーマンス評価、要因分析などのツールを提供するとともに、アクティブおよびパッシブ投資ファンドも可能となります。ESG債券インデックスは、債券という重要な資産におけるESG投資の発展に資するでしょう」