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バークレイズ、グループ・ストラテジー・アップデートを発表

2014年5月8日

バークレイズのグループ最高責任者アントニー・ジェンキンズおよびグループ財務担当取締役トゥーシャー・モーザリアは本日、グループ戦略の見直しの結果について投資家の皆様に説明します。これは金融規制および経済環境が変化する中で、Transformプログラムの目的の1つである、株主資本コストを上回る株主資本利益率を持続的にあげていくための道筋を示すものです。お客様から「選ばれる銀行(‘Go-To’ bank)」になるという決意に何ら変わりはありませんが、どのようにその目標を実現していくのかという点について、環境の変化に伴う変更を反映しました。

バークレイズは、利益率の大幅な向上を目指し、事業の再編、簡素化、リバランスを図ります。

バークレイズは、以下の4つの中核事業を柱とした、事業を絞った国際的な金融機関を目指します。

  1. パーソナル・アンド・コーポレート・バンキング-主導的なポジションに位置する英国リテール、コーポレートおよびウェルス・マネジメント事業の大部分を統合。インフラのコストシナジーを活かして高い利益率を目指す
  2. バークレイカード-多様な分野で国際的に成長余地が大きく、より高い利益率が期待されるビジネス
  3. アフリカ・バンキング-明確な競争優位性を武器に中長期的な成長が期待されるビジネス
  4. インベストメント・バンク-オリジネーションを中心とし、利益率を重視したビジネス。より資本効率の高い方法でお客様にバンキング、株式、クレジットおよび特定のマクロ商品(金利・為替・コモディティ)を提供する

また、バークレイズは本日、バークレイズ・ノン・コア部門の設置を発表します。これはグループ戦略の見直しの観点から、戦略目的や利益率の基準に適合しない資産を一元的に管理する部門です。バークレイズは今後、これらの資産を売却または圧縮していきます。バークレイズ・ノン・コア部門のリスク調整後資産は約1,150億ポンド(2013年度末現在の撤退対象事業資産590億ポンドを含む)、関連レバレッジ・エクスポージャーは約4,000億ポンドで、内訳は以下のとおりです。

  • 債券・為替およびコモディティ(FICC)事業の特殊なデリバティブ商品、非中核事業と分類されたコモディティ商品、および特定の新興市場商品を含む、インベストメント・バンクのリスク調整後資産約900億ポンド。
  • バークレイズの戦略に適合しない欧州リテール事業の全体にあたる、リスク調整後資産約160億ポンド。
  • コーポレート、バークレイカードおよびウェルス・マネジメントのリスク調整後資産約90億ポンド

バークレイズは2016年度末までにノン・コア部門のリスク調整後資産を約500億ポンドに、レバレッジ・エクスポージャーを約1,800億ポンドに削減し、グループの株主資本利益率に対するマイナスの寄与度を2013年度の約6%から3%未満(うち約50ベーシス・ポイントは欧州リテール事業)に引き下げることを目標としています。バークレイズは、これらの資産の価値を徒に毀損させずに保全することをひとつのプライオリティとし、ノン・コア部門が株主資本利益率に及ぼすマイナスの影響を低下させることを目指しています。また、バークレイズは2016年度までにグループレベルで資本を増強することができると考えています。

こうした変更によってバークレイズは格段にバランスがとれた組織となり、景気サイクルを通じてより高水準で持続可能なリターンを実現することが可能になります。中核事業は2013年度のリスク調整後資産のうち約3,200億ポンドを占めました。中核のインベストメント・バンクがグループ全体のリスク調整後資産に占める割合は、現在の50%強から2016年度には30%以下に低下すると予想されます。パーソナル・アンド・コーポレート・バンキング、バークレイカードおよびアフリカ・バンキングは中核事業のグループ全体のリスク調整後資産の大半を占めています。インベストメント・バンクの計画を受けて、中核および非中核事業の両方から2016年度までに総数で約7,000名の人員が削減される予定です。また、2014年度のグループ全体の人員削減総数は14,000名に増加しました。

アントニー・ジェンキンズは次のようにコメントしています。 「今回、バークレイズを大胆に簡素化しました。私たちは国際的なバンキングビジネスに重点を絞り、能力、規模、競争力の優位性を発揮できる分野に重点をおいて事業を展開します。

今後、バークレイズはよりスリムで、力強い、バランスのとれた組織となり、業績の変動が少なく、高利益率で高成長を実現できるポジションを確立できると考えています。

正しい価値観に基づいて正しい方法で事業を行い、株主の皆様にふさわしいリターンを実現するという目標に変わりはありません。しかし、その達成方法を変えました。

本日、私たちはこの目標を実現し、お客様、従業員、株主の皆様の「選ばれる銀行(‘Go-To’ bank)」になるための計画をご説明します。」

目標

これらの変更により、当グループの主要財務目標も更新されました。新たな2016年度の財務目標は以下のとおりです。

グループ全体:

  • CRD IV完全施行ベースの普通株式等Tier1(CET1)比率:11.0%超
  • レバレッジ比率:4.0%超
  • 配当性向:40~50%

中核事業:

  • 平均株主資本利益率:12%超
  • 調整後営業費用:145億ポンド未満

バークレイズ・ノン・コア部門:

  • グループの株主資本利益率に対するマイナス寄与度:3%未満

これらの行動計画の結果、Transform達成費用は2013年2月に発表した27億ポンドからさらに8億ポンド増加する見込みです。また、中核事業の費用目標を2016年度に145億ポンド未満(2013年:162億ポンド)へと変更したことに伴い、グループの費用見通しを2014年度約170億ポンド、2015年度約163億ポンドに修正しました(関連するTransform達成費用、2014年度約16億ポンド、2015年度約5億ポンドは含まない)。

配当見通しは従来の発表を据え置きます。目標年を2016年度に変更したことに伴い、CET1比率が10.5%を上回るまでグループ調整後利益の40%を支払う予定です。

現地時間午前10時よりbarclays.com/investorrelationsでプレゼンテーションとウェブキャストをご視聴いただくことが可能です。添付よりプレゼンテーション資料の和訳につきましてもご参照ください。

新しい組織構造での当グループおよび各事業部門の修正後の財務情報は2014年7月30日の中間決算発表に先立って公表いたします。

本件に関するお問い合わせ先

インベスター・リレーションズ
チャーリー・ローゼス
+44 (0) 20 7116 5752

 

メディア・リレーションズ
ジャイルズ・クルート
+44 (0) 20 7116 6132

バークレイズについて

バークレイズは、個人・法人向け銀行業務、クレジットカード、投資銀行業務、資産管理業務などさまざまな金融サービスを欧州、米州、アフリカ、アジアといった地域で展開している世界有数の金融機関です。バークレイズは、人々が目標を実現できるよう、正しい方法で手助けをすることを目標としています。300年以上の歴史と銀行としての専門性を備えたバークレイズは、50カ国で約14万人もの従業員を擁しています。世界中のお客様に、為替、融資、投資、資産管理などのサービスを提供しています。より詳細な情報は、グループのウェブサイト www.barclays.com をご参照ください。

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