アントニー・ジェンキンズ、バークレイズを退社、ジョン・マクファーレンがグループの執行権のある会長に就任
2015年7月8日
バークレイズ・ピーエルシーおよびバークレイズ・バンク・ピーエルシー(以下「バークレイズ」)は、グループ最高責任者のアントニー・ジェンキンズが退任し、新たなグループ最高責任者が任命されるまで、ジョン・マクファーレンがグループの執行権のある会長に就任することを発表しました。本変更は監督機関の承認を経て、マクファーレンがファーストグループを退社する2015年7月17日付で正式になります。ジェンキンズの後任の選考は進められています。なお、2015年度中間決算は予定通り、2015年7月29日に発表されます。
副会長兼上級社外取締役のサー・マイケル・レイクを筆頭とする業務執行権の無い取締役は、今後、戦略の遂行を加速させるためには新たなリーダーシップが必要と判断すると共に、後任のグループ最高責任者が任命されるまでの間、ジョン・マクファーレン氏がこの役割を担う適任者であるとの結論に達しました。今回の決定は戦略の大きな変更を意味するものではありません。
取締役会は、過去3年間にわたり、アントニー・ジェンキンズ氏が極めて困難な環境の中でバークレイズのグループ最高責任者として残した功績を評価するとともに、グループの地位を大きく強化したことに多大な感謝の意を表しています。ジェンキンズ氏は同じような問題に直面した誰もが試練と感じたであろう経営環境を引き継ぎました。バークレイカード、リテールおよびビジネス・バンキング事業のトップとしての功績に続き、新たな任務においても貢献しました。
今後、グループ経営委員会のメンバーはマクファーレン氏の所管となります。マクファーレン氏は、特にグループ財務担当取締役のトゥーシャー・モーザリアと密接に協力しながら業務にあたります。
サー・マイケル・レイクは次のように述べています。「私はグループのリーダーシップの問題について熟慮を重ね、個々の業務執行権の無い取締役と話し合いました。ジェンキンズ氏は素晴らしい実績を残しましたが、次の局面に向けて新たな手腕が必要とされているとの認識を私たち全員が持つに至りました。このことは、重大な時期にバークレイズに貢献したジェンキンズ氏への感謝の念を損なうものではありません。」
ジョン・マクファーレン氏は次のように述べました。「ジェンキンズ氏とともに働く時間がほとんどなかったのは残念ですが、リーダーシップの交代が必要であると判断した取締役会の今般の決定を尊重し、支持します。個人的にもジェンキンズ氏がバークレイズのために尽力してくれた全てのことに対して、感謝の意を表明したいと思います。ジェンキンズ氏の実績、特に、今後も継続していく文化と価値観の面の功績は素晴らしいものでした。今後の氏のご活躍をお祈りしています。」
「外部からバークレイズに加わり、新たな視点から見ると、バークレイズがトップクラスのリテール、商業、投資銀行ビジネスを展開する優れたブランドを持っていることは明らかです。しかしながら、その価値は十分に引き出されておらず、新たなアプローチが求められています。私たちが1つのグループとして、株主リターンの向上を目指すのであれば、バークレイズの魅力、強み、そして強みを持つ地域に事業を大きく絞り込むことが必要です。」
「従って、収益、コスト、資本のパフォーマンスを改善させなければなりません。また、更なる効率化と機動的な体制の構築を通して、外部により注力し、社内の官僚的な体制に対処することも必要です。私は他の企業でこうした課題に取り組み、成果を上げてきました。」と加えました。
アントニー・ジェンキンズは次にように述べました。「2012年の夏、私はバークレイズが特に困難な苦境にあった時期にグループ最高責任者に就任しました。3年前の状況が銀行業界、中でもバークレイズにとって、どれほど厳しいものであったかを忘れることは容易です。それ以降、バークレイズが遂げた目覚ましい進歩を私は非常に誇らしく思っています。資本基盤は格段に強化され、ビジネス・モデルはよりバランスの取れたものになり、コスト管理の規律は大幅に改善されました。信頼回復の取り組みは順調に進展し、また、バークレイズはビジネスにおけるテクノロジーの活用という点でリーダーと目されています。厳しい外部環境は変わっておらず、今後も困難な状況が続くと思われる中、バークレイズはこうした困難を克服できる強さを備えています。」
「何よりも私が誇りに思うのは、バークレイズの共通の価値観の確立を通して、私たちの文化を明確にしたこと、そして、こうした価値観に基づき、あらゆるステークホルダーのニーズに注力することを通して、改革を進め、厳しい決断をしたこと下してきたことです。」
「不断の努力とサポートを通じてこれらの成果を残してくれたバークレイズの皆さんに感謝いたします。私自身については、今後、新たな職務を担う機会が訪れることを楽しみにしています。」
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参考
アントニー・ジェンキンズ氏の報酬に関する主な取り決め
バークレイズ取締役会報酬委員会(以下「委員会」)は、ジェンキンズ氏のグループ最高責任者職の退任に関連する条件を以下の通り決定しました。これらは取締役の報酬に関する方針およびジェンキンズ氏の雇用契約に基づいています。
ジェンキンズ氏はバークレイズとの雇用契約により12ヵ月間の事前通知期間が認められています。従って、2016年7月7日まで現行の給与(年間1,100,000ポンド)、役職報酬(バークレイズ株の形で支給)(年間950,000ポンド)、退職手当(年間363,000ポンド)、その他の手当を引き続き受け取ります。
委員会は、2015年の賞与について、2015年の賞与に関係するパフォーマンス指標の評価および委員会の全般的な判断を条件に、ジェンキンズ氏は引き続き在職期間に応じた額の支給を検討する対象であることを決定しました。
ジェンキンズ氏は2016年の報奨あるいは2016年から2018年の長期報奨を受け取る権利を有しません。
繰り延べされている残りの株式については、適格退職者であることから、制度の規定に従い、引き続き全て当初の予定されていた日に付与されることになります。同様に、残りの長期報奨も該当するパフォーマンスの条件に従い、在職期間に応じた額を予定されていた日に付与されることになります。繰延株式報奨および長期報奨については、受給権付与期間後の支払猶予期間、マルス規定、該当する場合には報酬返還を含め、関連する制度の規定および報奨の条件が引き続き適用されます。
ジョン・マクファーレン氏のグループ会長職の報酬に関する取り決め
マクファーレン氏はグループ会長職報酬として(業務執行権の無い取締役としての年間報酬を含み)年間800,000ポンドを受け取ります。グループ会長職報酬のうち、100,000ポンドはバークレイズ株式で支払われます。委員会はマクファーレン氏が追加的な職責を担うことに鑑み、年間報酬の増額をマクファーレン氏に提示しましたが、マクファーレン氏は報酬の見直しを望まない考えを委員会に示したことから、マクファーレン氏がグループ会長職にある間は現行の報酬の取り決めが維持されます。
本稿は、バークレイズ・グループが2015年7月8日に発表した英文、” Antony Jenkins to leave Barclays John McFaren to become Executive Chairman”の日本語抄訳です。その正確な内容につきましては、原文である英文リリースをご参照ください。本稿と原文において齟齬がある場合には原文が優先します。リリース原文はhttp://barclays.com/ のニュースセクションでご覧いただけます。
バークレイズについて
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