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バークレイズのアフリカ事業とアブサ、戦略的統合を合意

2012年12月6日

バークレイズ・バンク・ピーエルシー(以下:「バークレイズ」)とその子会社のアブサ・グループ・リミテッド(以下:「アブサ」)は去る2012年8月21日、バークレイズのアフリカ事業の大半(「事業ポートフォリオ」)をアブサと統合する旨を協議中である点をお知らせいたしましたが、このたび本件が合意に至ったことを発表いたします。

この統合計画により、バークレイズは「ワン・バンク・イン・アフリカ」戦略の推進と、アフリカ大陸で「選ばれる(Go-To)」銀行になるという目標達成に向けた取り組みを加速します。統合後はアフリカ全土で事業展開する有数の金融サービス事業が誕生し、さらなる成長への基盤が整うことになります。統合後、新会社はヨハネスブルク証券取引所に上場し、10ヵ国2で43,000人を超える従業員が1,300以上の店舗と10,400以上のATMからなる営業網を通じ、約1,440万のお客様にサービスを提供いたします。なお、これら10ヵ国でアフリカの人口の22.5%、GDPの30.5%を占めています。

統合計画の概要:

  • この戦略的統合は、アブサ・グループ・リミテッドが事業ポートフォリオの持ち株会社となる予定のバークレイズ・アフリカ・リミテッドを取得する形で行われます。対価としてバークレイズは183億3,000万ランド3 (13億ポンド1)相当のアブサ普通株129,540,636株を受け取ります。
    • この取引の結果、バークレイズのアブサへの出資比率は55.5%から62.3%に上昇します。
    • バークレイズ・アフリカ・リミテッドは統合実施時点で事業ポートフォリオの全て、あるいは大部分を保有する予定です。ポートフォリオに含まれるのは、ボツワナ(67.8%)、ガーナ(100%)、ケニア(68.5%)、モーリシャス(100%)、セイシェル(99.8%)、タンザニア(100%)、ウガンダ(100%)、ザンビア(100%)におけるバークレイズの銀行事業持ち分とヨハネスブルクのバークレイズ・アフリカ地域オフィス(100%)です。
    • 統合によりバークレイズ・バンク・ケニア・リミテッドとバークレイズ・バンク・ボツワナ・リミテッドに譲渡される株式はバークレイズ保有分だけであるため、(それぞれナイロビ証券取引所、ボツワナ証券取引所における)上場は維持されます。統合によりバークレイズ・バンク・ケニア・リミテッドとバークレイズ・バンク・ボツワナ・リミテッドの少数株主の保有株式数が変わることはありません。
    • アブサは引き続きアブサ・バンク・リミテッドの100%、バークレイズ・バンク・オブ・モザンビークの95.8%、タンザニアのナショナル・バンク・オブ・コマースの55%の株式を保有します。
    • バークレイズのエジプト事業とジンバブエ事業は統合の対象に含まれておりません。
  • アブサ・グループ・リミテッドは傘下事業が増え、事業地域がアフリカ全体に広がることから、社名を「バークレイズ・アフリカ・グループ・リミテッド」に変更し、アブサ・グループ取締役会の構成も合わせて変更されます。
    • 現時点では、南アフリカのリテール・バンキング事業及びカード事業では、アブサ・ブランドを引き続き使用する予定です。
  •  ポートフォリオを構成する各事業の経営には現地の経験豊富な経営陣と取締役会が中心となってあたります。
  •  統合は、関係諸国の規制当局による承認等、必要条件を満たすことを前提に、2013年上期に完了する予定です。
  • また、バークレイズ以外のアブサ株主が取引を承認することも条件となります。
  • アブサ取締役会の社外取締役全員が統合を承認し、フェアネス・オピニオンが提出されました。
  • 統合するにあたり、関係規制当局による承認を前提に、第1手続完了日までに少なくともボツワナ、ガーナ、ケニア、モーリシャスの各事業ならびにバークレイズのアフリカオフィスをバークレイズ・アフリカ・リミテッドに譲渡することが条件となっています。同日までにバークレイズ・アフリカ・リミテッドに譲渡されていないポートフォリオの残りの会社の譲渡期限については、それ以降の手続き完了日が適用されます。

戦略的統合の論拠:

今回の統合に先立って、アブサとバークレイズは2011年にアフリカ事業の業務運営ならびに経営の一体化に着手し、アブサ・アフリカとバークレイズ・アフリカのヨハネスブルグオフィスの統合、アフリカにおける合同経営管理チームの設置、アフリカ大陸におけるグローバル商品戦略の導入を実施しました。統合の意義は以下のとおりです。

  • アフリカで「選ばれる(Go-To)」銀行になるという双方の目標を達成するための重要な一歩であり、サハラ以南アフリカ全域における統合業務運営モデルの確立に向けて大きな意味を持ちます。
  • アフリカにおけるコーポレート・バンキング、市場関連業務、バンカシュアランスの事業拡大計画の加速につながります。
  • 10ヵ国に1,300店舗という営業網を誇る、支店数でアフリカ最大の銀行が誕生します。
  • アブサ株主は8ヵ国のサハラ以南アフリカ諸国で事業展開する金融サービス・グループに出資することになり、アフリカの成長の恩恵を受ける機会が得られます。
  • アフリカの各事業にとって、グループ拡大後の強力な商品力の活用やノウハウ・技能開発の成果の共有が可能になるというメリットがあります。
  • アブサの収益基盤が地域的に多角化されます。
  • ビジネス機会の拡大とお客様へのサービスの拡充、そして従業員にとってはキャリア育成、株主にとっては長期価値の創出につながります。

バークレイズのグループ最高責任者、アントニー・ジェンキンスは統合の理由とメリットについて次のように述べています。「バークレイズ・アフリカとアブサの統合は当グループの「ワン・バンク・イン・アフリカ」戦略をさらに推進し、アフリカ大陸で「選ばれる(Go-To)」銀行になるという目標を達成するための重要な一歩となります。この統合により、お客様、従業員、株主、事業展開の場である地域社会の利益のために当グループのアフリカ事業をさらに拡大するための土台が整うことになります」。

アブサ・グループ及びバークレイズ・アフリカの最高責任者、マリア・ラモスは次のように述べています。「このサハラ以南アフリカ有数の銀行フランチャイズとの統合は「ワン・バンク・イン・アフリカ」という一大目標に向け、さらに飛躍するための絶好の機会と言えます。アフリカ大陸が秘める成長機会、そして多角化した営業地域を強みとした収益拡大の可能性に熱い期待を寄せています」。

統合計画の条件、停止条件、財務への影響、重要な日時に関する詳細につきましては、添付のアブサのSENS(証券取引所ニュース・サービス)発表資料をご覧ください。また、www.barclays.com/investorrelations/でもご覧いただけます。

以上

注記:

  1. ポンド=14.10ランドとして換算。
  2. バークレイズ・アフリカのボツワナ、ガーナ、ケニア、モーリシャス、セイシェル、タンザニア、ウガンダ、ザンビア各事業、アブサ・グループ・リミテッドの南アフリカ、モザンビーク、タンザニア各事業を含む。
  3. アブサの株価を141.50ランドとし、同社の現在の発行済み株式資本を基に計算。

本資料に記載されている取得対価のアブサ株式数、顧客及び店舗網、事業地域の人口及びGDPはポートフォリオ全体のバークレイズ・アフリカ・リミテッドへの譲渡及びバークレイズ・アフリカ・リミテッドのアブサへの譲渡を前提にしている。1ヵ国もしくはそれ以上の国の事業の譲渡がしかるべき手続き完了日に実施されない場合には、これらの数値は適宜修正されるものとする。

アドバイザー:

ゴールドマン・サックス・インターナショナルはバークレイズの財務アドバイザーを務めています。ゴールドマン・サックス・インターナショナルはその権限において財務分析を行い、バークレイズ取締役会が本取引の財務条件を検討する支援をいたしました。その際にはバークレイズ取締役会による本取引の商業的評価に依拠しました。

お問い合わせ先:

Barclays
Investor Relations   
Charlie Rozes  
+44 (0) 20 7116 5752 

Media Relations
Giles Croot
+44 (0) 20 7116 4755

Absa
Investor Relations   
Alan Hartdegen    
+27 (0) 11 350 2598   

Media Relations
Maxwell Pirikisi
+27 (0) 11 350 4787

アフリカにおけるバークレイズについて

統合対象の事業は9,100人以上の従業員を擁しています。400以上の支店と840以上のATMからなる営業網を通じ、約220万の顧客にサービスを提供しています。統合対象のバークレイズ・アフリカ事業の資産合計は2012年上期末時点で約816億ランドです。

アブサについて

アブサ・バンクの持ち株会社であるアブサ・グループ・リミテッド(「アブサ・グループ」)はヨハネスブルグ証券取引所に上場する南アフリカ最大級の金融サービス・グループで、銀行、保険、資産運用の各種商品ならびにサービスを提供しています。アブサ・グループは主に南アフリカで事業を行っています。また、モザンビークとタンザニアの銀行に出資するほか、ナミビアとナイジェリアに駐在員事務所を置き、ボツワナ、モザンビーク、ザンビアでバンカシュランス業務を展開しています。アブサ・グループは現在55.5%を出資するバークレイズ・ピーエルシーの子会社です。詳細については、アブサのウェブサイトwww.absa.co.zaをご覧ください。

バークレイズのアフリカ事業とアブサ、戦略的統合を合意

Barclays and Absa agree strategic combination of Barclays Africa operations with Absa