バークレイズ、ノンコア事業の追加売却を発表
2014年9月2日
【2014年9月2日、東京】 バークレイズ・バンク・ピーエルシー(「バークレイズ」)は8月31日、スペインにおけるリテール・バンキング、ウェルス・アンド・インベストメント・マネジメントおよびコーポレート・バンキング事業(「スペイン事業」)をカイシャバンクS.A(「カイシャバンク」)に売却することで合意しました。さらに、バークレイズはUAE(アラブ首長国連邦)におけるリテール・バンキング事業のアブダビ・イスラミック・バンクへの売却を完了いたしました。
スペイン事業のカイシャバンクへの売却
カイシャバンクはバークレイズ・バンクSAUおよび一部の子会社、2014年6月30日現在の総資産222億ユーロ、負債205億ユーロを、8億ユーロ(約6億3,000万ポンド)で買収します。買収代金は買収完了時に2014年12月31日現在の純資産価値(NAV)に基づく調整を前提に現金で支払われます。この取引のバークレイズに対する財務上の影響は、特に売却完了までの対象事業の収益性および外国為替の変動に左右されますが、以下のように推計されます。
リスク調整後資産 |
6月30日時点で80億ポンドの減少見込み |
完全施行ベース普通株式Tier 1(CET1)比率 |
6月30日時点で完全施行CET1比率は12ベーシスポイント上昇する見込み |
レバレッジ・エクスポージャー |
6月30日時点で150億ポンドの減少 |
バーゼル銀行監督委員会(BCBS)レバレッジ比率 |
6月30日時点で推計BCBSレバレッジ比率が2ベーシスポイント上昇する見込み |
取引完了後の税引後損失 |
2014年第3四半期で約4億ポンドの損失。更に完了時に約1億ポンドの損失 |
1株当たりの正味有形純資産額(TNAV) |
6月30日時点で報告されているTNAVが約4ペンス減少する見込み1 |
売却完了時に、バークレイズの約2,400名の従業員および262支店がカイシャバンクに移籍します。売却は監督当局の承認の状況に左右されますが、年末または年初の早い時期に完了する見込みです。
UAEリテール・バンキング事業のアブダビ・イスラミック・バンクへの売却
バークレイズは2014年8月31日にUAEにおけるリテール・バンキング事業のアブダビ・イスラミック・バンクへの売却を完了いたしました。推定税引前売却益は1億1,900万ポンドです。
バークレイズのインベストメント・バンクおよびバークレイカード事業はスペイン事業売却の対象ではありません。UAE事業の売却はモーゲージ、無担保クレジットおよび預金ポートフォリオのみです。バークレイズは両国で維持している事業に引き続き力を注いでまいります。
バークレイズのアントニー・ジェンキンス・グループ最高責任者は次のように述べています。
「本日発表された取引を通じてバークレイズのノンコア資産削減をさらに進めたことを発表できることを嬉しく思います。株主に持続可能なリターンをお届けする戦略の一環としてのバークレイズのリバランスは順調に進展しています。スペインにおけるリテール・バンキング、コーポレート・バンキングおよびウェルス・アンド・インベストメント・マネジメント事業並びにUAEにおけるリテール・バンキング事業に携わってきた同僚の皆さんの長年にわたる功績とプロフェッショナリズムに感謝したいと思います。」
注
1. TNAVの約7億ポンドのマイナス影響は税引後損失の5億ポンドと差がありますが、約2億ポンドの税引後利益は為替の再評価とTNAVには影響を及ぼさない資本から利益へのヘッジ会計処理によるものです。
本リリースは、バークレイズが2014年8月31日にロンドンで発表した英文リリース” Barclays announces further Barclays Non-Core disposals”を翻訳したものです。